リクルートグループやファーストリテイリングなどと同じくらいSIer出身者から人気がある事業会社として「楽天」があります。楽天は2010年より社内の公用語が英語になったことも有名です。
また、エンジニア採用の70%が外国人であるとも言われており、世界中から優秀な人材を集めています。下記ではそんな楽天について、SIer出身者が転職する際に知っておきたい情報をご紹介していこうと思います。
楽天の選考基準・内容について
冒頭でも述べましたが、楽天では公用語が英語になっているため、応募する際の必要資格として「TOEIC800点」を超えていることが前提となっています。もちろんTOEICスコアだけが選考を左右するわけではありませんが、入社までに800点を取得することが必要になってきます。なかには、TOEICの点数が基準を満たずに契約社員スタートになる方もいるようです。
面接は2~4回ほどあり、その選考の途中で筆記試験・webテスト、さらに三木谷社長が執筆している本に関する読書感想文の提出があります。
楽天で求めているポジションについて
・ビジネス
戦略・経営企画や営業・コンサル、サービス企画などといったポジション・プロダクト開発/エンジニア
アプリやインフラ、PMなどいったポジション・クリエイティブ
UIUXディレクターやデザイナー、フロントエンジニアなどのポジション・コーポレート
人事や法務、財務といった管理部門※引用元:楽天HP採用情報より
楽天が中途採用している領域は大きく分けて4つあります。ECコンサルタント職の採用は少なく、全体的にエンジニアを幅広く採用している傾向にあります。そのため自分の経験やスキルだけでなく、思考性からマッチしたポジションの選考に進むことが重要になってきます。
自分に合ったポジションを見つけるために、エージェント経由で応募し、キャリアコンサルタントに相談しながらどの職種で受けるかを選ぶことが大切です。
優秀な方でも思考性が合わない方は面接で見抜かれて、見送りになってしまうケースが多いです。たしかに楽天は業界をリードする魅力的な事業会社ですが、自分の思考に合わないときは、他の企業を受けることをオススメします。
楽天で求めている人物像
- 楽天主義に深く共感できる方
- 起業家精神を持っている方
- 目的を達成するために強い決意を持てる方
- 自分が活躍できる場を自分で作れる方
楽天は野球やサッカー、バスケットなどといったスポーツチームのメインスポンサーになっており、ビジネスをスポーツに例えることが多いです。スポーツ選手が自分の好きなことを仕事にしているように、ビジネスの場でも楽しく仕事でき、さらに勝ちに拘れる方を求めています。
楽天ではビジネスマンを「プロビジネス選手」と例えており、プロフェッショナルとしてやり抜くことを大切にしています。
選考を受けるまでに読んでおきたい本について
- 「成功のコンセプト」
- 「成功の法則92ヶ条」
- 「競争力」
- 「たかが英語」 など
楽天の選考では、三木谷社長の本を読み、読書感想文を提出することが選考に含まれております。そのため、選考を受ける前に三木谷社長の本を読んでおく必要があります。
上記の本はどれも三木谷社長が著者になっている本で、中でも「成功のコンセプト」は開業時のスタッフ6名だった頃から、わずか10年で世界6位のインターネット企業として急成長した秘訣について記載されているものです。楽天に転職する方のみならず、全ビジネスパーソンにオススメの本となっています。
楽天で働くエンジニアの主な仕事内容
SIer出身者が配属される先は、
- カンパニー
- グループ・ヘッドクオーター
の2つに分かれます。
この所属先には、プロダクト開発やエンジニアの他に、UIUXディレクターやデザイナー、フロントエンジニアといったクリエイティブ職の方々もいます。さらにコーポレート職もこの2つに分かれます。大規模なサービスを展開するカンパニーになってくると、独自に財務や経理、法務などといったコーポレート部門を設置していることもあります。
楽天のサービス事業を支える『カンパニー』
楽天市場や楽天トラベルのようなサービスを支えているのがカンパニーで、下記5つに分かれます。
- コマースカンパニー
楽天市場や楽天トラベル、ラクマなどといった買い物・生活・レジャーに関するインターネットサービス
- メディア&スポーツカンパニー
「Rakuten TV」や「楽天レシピ」、「楽天チケット」などの動画配信・電子書籍などのデジタルコンテンツやオンラインメディアのサービス
- コミュニケーションズ & エナジーカンパニー
楽天モバイルや楽天マガジン、楽天エナジーといった携帯事業・情報通信、電力・エネルギーに関するサービス
- インベストメント & インキュベーションカンパニー
楽天キャピタルやRakuten Ragri、Rakuten Super Englishなどの国内外のコーポレート・キャピタル・インベストメント事業を運営し、新サービスの開発・提供
- フィンテックグループカンパニー
楽天ペイや楽天ポイントカード、楽天Ebyといったポイントプログラム・決済サービス、インターネット銀行サービスなどのフィンテック系サービス
どのサービスも私たちの目に触れる機会が多いものでしょう。楽天では開発チームが企画からリリース、そして運用までをワンストップで担当しております。
本社機能を担う『グループ・ヘッドクオーター』
先ほど説明したカンパニーを支える本社機能を担っているのが、グループ・ヘッドクオーターです。グループ・ヘッドクオーターは楽天が2016年以降にカンパニー制を導入し、各カンパニーのサービスが柔軟かつ機動性を発揮できるように支援する組織となっています。
特定の事業やサービスに属さず、グループ全体の組織力向上するためにサービス&ソリューションを提供しています。エンジニア部門のみならず、戦略・経営企画や楽天研究所、マーケティングなどが部門としてあります。
楽天から内定を貰うにはキャリアコンサルタントとの面接対策が必須
SIer出身者は、楽天だけでなく、リクルートテクノロジーズも含めて、大手事業会社からの需要は高いです。そのため、書類選考は通りやすいですが、面接で多くの方が見送りになっています。冒頭でも述べましたが、楽天の面接回数は多いときは、4回以上に及ぶこともあるそうです。
何回もの面接を通して、様々な方から違う角度で質問され、その方の本質を見抜く面接を行います。厳しい言い方をしますが、キャリアコンサルタントとの面接対策なしで選考に挑むのは無謀と言えるでしょう。
もし、これから楽天の選考を受けようと考えている方がおりましたら、相談ベースでも構いませんので、ご連絡ください。また、すでに楽天の選考を受けている方からの相談も承っております。
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